【沖縄発】“天然水族感”という新しい価値──海と人をつなぐ体験ビジネスの裏側
- aikawamp
- 6月11日
- 読了時間: 5分
こんにちは、沖縄から発信する“海と人をつなぐビジネス”の現場から、今日は「天然水族館」というユニークな取り組みをご紹介します。これは単なるマリンアクティビティではなく、“感情に寄り添う観光体験”を通して、地方創生・企業研修・子どもたちの未来支援にまで広がるビジョンの話です。
■ 1.泳げない人のための水族感?──発想の転換がマーケットを生む
「シュノーケリングが怖い」「泳げないから無理」。そんな人のために、“海に入る水族館”という発想で設計されたのが「天然水族感ツアー」です。
2歳〜80歳まで、三世代で参加できる。
浅瀬だから魚との距離が近く楽しめる。
泳げない人でもライフジャケットやフロート・安全設計で安心。
これは“シュノーケリング”という枠を超えて、「記憶に残る幸せな時間」を作るための体験型サービス。つまり、目的は海に入ることではなく、【大切な人と笑顔で思い出をつくる】ことなんです。
■ 2. 「安心のデザイン」が売り上げを生む──心理的不安へのアプローチ
天然水族館ツアーの最大の差別化ポイントは、「心理的安全の設計」。
初心者向けサポートプログラム
不安・不快の排除(言葉かけ・声トーン・導線設計)
インストラクター教育の徹底
「海そのものが人を楽しませてくれる。だからこそ、私たちの役割は“不安”を取り除くこと」──この哲学のもと、徹底したホスピタリティが提供されています。
■ 3. 高単価でも選ばれる理由──“価値”を伝えるマーケティング設計
他のシュノーケルツアーが6000円前後で提供される中、「天然水族感ツアー」は9900円〜14,300円の価格設定。それでも選ばれているのはなぜか?
誰でも楽しめる安心感
専用器材・ライフジャケット・温水シャワー完備
子ども〜シニアまで参加できる
ドローン撮影付きでSNS映え
“サービスの価値”に対する正当な価格を伝えることで、価格競争から脱却したファンビジネスが成立しています。
■ 4. 沖縄観光の新しいキーワードは「旅前・旅中・旅後」戦略
天然水族館では、顧客の「旅の時間軸」に沿ったマーケティングを展開中。
旅前: Google検索やAI(ChatGPT)・OTAでのキーワード対策
旅中: 現地MAP対策(ホテル近くに拠点設置、MEO対策)
旅後: 口コミ・LINE公式アカウント活用による体験共有
この「三段構え」の施策が、一度来た人がファンになり、シェアしたくなる体験へと昇華していきます。
■ 5. 収益の柱は“3本の矢”──マリン・DX・ストック型ビジネスのバランス戦略
この企業では、マリン体験以外にも安定収益源を確保しています。
トランクルーム事業「収納24時」で月額キャッシュフロー
紙書類の電子化スキャン代行
冬場の閑散期を支える分散型収入設計
このように「波のある業界」において、キャッシュポイントの多様化=企業の強さという視点で戦略を組んでいます。
■ 6. 次なるステージは“ウェルネスツーリズム”──企業研修・ストレス緩和を沖縄で
天然水族館ツアーの進化系として、海を活用したウェルネス研修を展開予定。
自然の中でのリトリート
ストレスをリセットする“海の体験”
東京などストレス社会で働く人に向けたリカバリープログラム
これにより、企業の福利厚生や人材育成研修としても活用可能となり、
BtoCからBtoBへの拡張性も確保。
■ 7. 子どもたちの“体験格差”をなくす活動──社会貢献とビジネスの両立
シングルマザーや経済的に厳しい家庭の子どもたちに、無料で海体験を提供するプロジェクトも始動。
企業からのバナナ定期契約を支援金に
キャンプ+海体験の複合プログラム
教育機関との連携で自然体験格差をなくす
これは、「ビジネスで生まれた利益を、未来の世代の経験につなげる」という理念の実践です。
■ 8. “天然水族館”というブランド名が生む、プラットフォーム戦略
Amazonで「どの店舗で買ったか」は覚えていなくても、「Amazonで買った」は覚えています。それと同じように…
「あの会社のシュノーケル」じゃなく、「天然水族感で体験したよ」
という認識を広めて、“沖縄観光 × 海の体験”の代名詞を目指すブランディング戦略が進行中です。
■ 9. 「合うか・合わないか」で判断する。費用対効果と価値設計の視点
「うちは人件費も広告費も、“効果の見えるもの”しかやらない」と語る代表。コストをかけることに躊躇はなくても、“何人が来れば黒字になるか?”を計算して判断する。
ウェーブ広告・仕組み化による自動集客
無理な営業代行はやらず、アウトソーシング中心
常に「利益率と再現性」で判断
この姿勢が、ブレない経営の土台となっています。
■ 10. 人の感情に寄り添う“沖縄式コミュニケーション”の未来
「感情に寄り添い、行動を観察し、その人に合ったサービスをする」──沖縄という地で30年以上、海と人の間に立ち続けた経験から生まれたこの哲学。
マニュアルではなく“感情読解力”
笑顔を引き出す“接客のデザイン”
アナログがAIに勝てる「心を動かす力」
それが“天然水族館”という新しい言葉とともに、沖縄から全国、そして世界へと広がっていくかもしれません。
まとめ|“体験こそが価値”という時代に、生まれた沖縄の答え
天然水族館という言葉には、「海=学びと癒しの場」「観光=思い出の宝石」「体験=未来の種」という意味が込められています。
このプロジェクトは、単なるビジネスではなく、
観光×ウェルネス
教育×社会貢献
地方創生×ブランド設計
を融合させた、まさに“共感のマーケティング”の実例です。
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